kotatsumurichan’s blog

卵巣膿腫のことエステのこと!

婦人科良性疾患手術に関する説明

*病名:両側卵巣腫瘍

*術式:腹腔鏡下両側卵巣腫瘍摘出術

 

※手術時の状況次第では追加切開や術式変更(腹腔鏡手術が開腹手術へ移行)が必要になる可能性あり

 

*麻酔

麻酔科専門医が全身麻酔(意識がなくなる麻酔)をする。状況に応じて硬膜外麻酔(手術が終わっても痛みが緩和される麻酔)を併用。

 

*合併症

手術および手術後の出血

手術は出血をしないように注意しながら行うが、時に出血が多くなり貧血が悪化することがある。また手術の時はしっかりと血を止めて手術を終了していくが、手術後に強い出血を起こすことがある。このような場合は状況に応じて輸血をする。かなりまれだと思われるが、最悪、再手術で止血処置が必要になることがあるかもしれない。もし輸血をした場合は後日、感染症にかかっていないかと確認する。

 

薬剤アレルギー

手術中には麻酔の薬や感染予防の抗生剤、痛み止めの薬を使用する。これらの薬でまれにアレルギーを起こし、じんましんや発熱、さらに悪化すると全身状態が悪くなることがあるので、薬には注意しながら使用する。

 

深部静脈血栓症

長時間、同じ姿勢のままでいると足の血液の流れが悪くなって血管の中に血栓ができることがある。これを深部静脈血栓症という。この血栓が血管内を流れていき、肺の血管に詰まると、呼吸が苦しくなったり、胸の痛みが出る。予防として、弾性ストッキングを履いたり、フットポンプを足につけてマッサージをして足の血液の流れを良くする。場合によっては血液を固まりにくくする薬を使用。また、歩行によっても足の血液の流れが良くなるので、手術の翌日から歩行をすることも大事。

 

臓器損傷

子宮や卵巣の周囲には膀胱、尿管、腸などの臓器がある。これらの臓器を傷つけないように細心の注意をしながら手術をおこなう。しかし、手術をする部位とこれらの臓器が強く癒着していると臓器損傷をして修復が必要になることがある。臓器修復するにあたり、腹腔鏡手術であれば開腹手術に移行したり、開腹手術であれば創の拡大が必要になることがある。

 

腸閉塞

腸が癒着したり、ねじれたり、また腸の動きが悪くなったりすることによって腸の中の便や腸液が詰まってしまうことがある。腸閉塞になった場合は食事を止めたり、鼻から管をいれて腸液を抜いて治療する。まれに腸の癒着をとる手術が必要になることがある。

 

創部感染

手術創部に感染が起きないように十分消毒をしてから手術をする。また感染予防のために抗生剤を投与するが、それでも創部感染を起こすことがある。長時間の手術や大きな創部、肥満、糖尿病があると起こりやすい。

 

腹腔内膿瘍

手術後におなかの中に膿がたまると膿瘍という膿の塊がまれにできる。予防としておなかを閉じる時は十分に洗浄して抗生剤を使用する。